『ティファニーで朝食を』については映画を見たこともなく、原作を読んだこともなく、また訳者の村上春樹の作品にはいくつか手を出したことがあったが、どうも自分の趣味にはあわなかったので、今度こそは魅力に出会えるかな?と思い、書店で平積みされていたのを購入。
平易でテンポの良い日本語で訳された文章は読みやすく、もちろん引き込まれるストーリー展開も相まって一気に読了。主人公ホリーの魅力溢れるぶっ飛び具合と、一方で物語の通奏低音である喪失感とか、片思い的な視線の哀しさのバランスが絶妙。
家に新潮文庫の旧訳があって比較したけど、断然こちらが読みやすい。装丁もセンスが良く満足度の高い一冊です。
ティファニーで朝食を | |
村上春樹
新潮社 2008-02-29 |