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HOLD THE CLOCK

ルートカルチャーと、NYを拠点に活動するアーティストYoshiko Chumaと、彼女が芸術監督を務めるThe School Of Hard Knocksとのコラボレーションで、ルートカルチャーともゆかり深い小説家・高橋源一郎の「さようなら、ギャングたち」を舞台化。

鎌倉や横浜でのレジデンスを通じて制作された作品は、日本国内での上演後、ニューヨーク、ヨルダン、パレスチナでも上演されました。

瀬藤はこの舞台作品全体のコンポーザー・サウンドデザイナーを務めました。

History

2010/02 横浜公演
2010/03 鎌倉・逗子・福島公演
2010/03 ニューヨーク公演 Harkness Dance Festival @ 92nd Street Y
2010/04 ヨルダン公演 Amman Contemprary Dance Festival
2010/11 ヨルダン公演 with King’s Academy
2010/12 パレスチナ公演 with El-Funoun Palestinian Popular Dance Troupe

Movie

HOLD THE CLOCKー根の国のギャングたち(2010年2月26日 横浜・象の鼻テラス)

HOLD THE CLOCK in Yokohama

Sound

Elegy for Graveyard

《Hold The Clock》のためにつくった音のなかで、特に気に入っている曲。原作の以下のシーンがインスピレーションとなっている。

役所はわたしたちが死ぬ日を正確に知っていて、その期日で通知する。
20歳以上の者には本人、20歳未満と禁治産者にはその保護者にはがきを送る。
わたしは朝、はがきを受け取った。
キャラウェイはその夜、死ぬことになっていた。
(中略)

わたしはキャラウェイのドレスの肩に、小さな赤いリボンをつけた。それは、その日に死ぬことになっている子供のしるしだった。

キャラウェイはその時代の全ての子供たちと同じように、死についてよく理解していた。

(中略)
「幼児用墓地」は役所の裏にある。
有名な建築家が有名な建築スタイルで設計し、内装は有名な画家が有名な「子供たちの七つの天国」の図案を基に担当し、有名な作曲家の悲歌(エレジー)がエンドレステープで流れているのだ。

高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』より

音楽はBrian Eno《Ambient1: Music for Airports》のパスティーシュ(作風模倣)で作られており、8つの異なるピッチを、ピッチごとに決められた周期で5秒間演奏することを繰り返している。具体的には

C3:26秒周期
F3:21秒周期
F4:20秒周期
Eb5:23秒周期
G5:19秒周期
Bb5:26秒周期
D6:22秒周期

で演奏される。そのため、音は一定のトーンを保ちつつも変化し続け、元の状態に戻るにはこれらの数字の最小公倍数である26,246,220秒=303日18時間37分かかることになる。

Collaborator

ヨシコ・チュウマ(中馬芳子)
ダンサー/振付家/演出家/ザ・スクール・オブ・ハードノックス芸術監督
1976年渡米し、80年にザ・スクール・オブ・ハードノックスを創立、以来同カンパニー芸術監督を務める。2度にわたり、NYのパフォーミングアーツ界で優れた作品に与えられるベッシー賞を受賞(98年、07年)。全米芸術基金やグッケンハイム基金、国際交流基金などからも助成を受け、アメリカ国内はもとより中央ヨーロッパ、中東、アジアなど世界各地で精力的な活動を続けている。2000年-2003年には、アイルランドのダグダ・ダンスカンパニー芸術監督も兼任。現在最も革新的なコレオグラファーの一人として認識される存在である。そのキャリアの中で、スティーブ・パクストン、クリスチャン・マークレイ、メレディス・モンクなど現代米国を代表するアーティストらと交流を深め、近年はマケドニア、ルーマニア、ヨルダンといった非西欧社会を中心に、地域コミュニティと深く関わった創作を行っている。2009年7月Newsweek誌による「世界が尊敬する日本人100人」にも選出された。ルートカルチャーとの出会いは2007年。以来、何度も鎌倉を訪れ、ワークショップや公演を重ねる。今回の作品が両者にとって初めての本格的な共同制作となる。

高橋源一郎
作家
1951年広島生まれ。81年『さようなら、ギャングたち』が群像新人長篇小説賞優秀作に。88年『優雅で感傷的な日本野球』(河出書房新社)で第一回三島由紀夫賞を、2002年『日本文学盛衰史』(講談社)で伊藤整文学賞を受賞。小説の他、文学、時事、競馬などに関するエッセイ、翻訳書など、著書多数。また雑誌連載も常に複数誌にわたる。鎌倉には学生時代、作家デビュー以前に暮らしていたほか、私生活でも様々なゆかりがある。

おおたか静流
ミュージシャン/ボイス・アーティスト
七色の声を自由に操る、無国籍、ノン・ジャンルのシンガー&ボイス・アーティスト。これまでにオリジナルアルバムを21枚リリース。数百曲に及ぶTVCMでの歌唱や映像、絵画、朗読、ダンスとのコラボレーション等ジャンルや国境を越えた音楽活動を展開している。「声のお絵描き」主宰、NHK教育テレビ「にほんごであそぼ」にレギュラー出演中。チュウマの作品には、この10年ほど出演を続けている。