chanson d’amour (2003)

p_l03.jpg■概要:
<愛に生きる鳥>ジュウシマツの営みと、<愛を売る>人間の歌に秘められた戦略を、対比的に展示するインスタレーション作品。


[ジュウシマツの愛の歌] 千葉大学の岡ノ谷教授は、ジュウシマツに着目して彼らの歌の構造を研究し、ある種の文法と、そこに隠された愛の秘密を発見した。それは『より複雑な歌を歌えるオスほど、より多くのメスを誘惑することができる』というものであった。会場には、ジュウシマツの小屋が用意され、そこにメスの約50羽のジュウシマツが放たれている。カゴの中には巣箱が設置されており、それぞれの巣箱にはスピーカーが仕込まれており、それぞれ複雑さの異なるオスの求愛の音が流されている。また、それぞれの巣箱には小型のカメラが設置されたり、覗き穴が用意されており、観客はジュウシマツの愛の営みを覗きみることができる。
[人間の愛の歌] 一方、flowの瀬藤は人間の愛の歌に関する調査を行い、<愛の歌>が流れ、その分析結果が展示されたラブソファーが用意された。
過去10年間の年間トップ10シングル(合計100曲)を対象した調査では、恋愛に関して歌っており、なおかつタイアップ曲であるもの=71曲。恋愛に関して歌っておらず、かつタイアップ曲でないもの=0曲。つまり『ヒット曲であるためには、タイアップ曲であるか、恋愛について歌ったものでなければならない』という調査結果が導きだされた。
その他、世界各地の愛の歌や、大作曲家たちによる愛の歌など、厳選された古今東西の人間の愛の歌がそれぞれのソファーで流され、そこには買い物にきたカップルたちが腰掛ける。ラブソファーで<愛の歌>を聴きながらくつろぐカップルの様子は、小型カメラでキャプチャーされ、それをジュウシマツが密かに覗き見る仕組みが用意された。
[DATA] 過去10年のヒットソングの(左)『愛の歌』の割合(右)TVタイアップ曲の割合

■展示:
日時:2003年7月4日〜7月21日
場所:横浜赤レンガ倉庫1号館 1Fエントランスホール
■クレジット:
コンセプト:瀬藤康嗣(flow)
会場構成/展示デザイン:田中陽明(flow)
ビジュアルデザイン:DEVICEGIRLS